サイエンス・イデア便り №68(2012年4月)

今月のテーマ :地球・月・太陽

桜の季節も終わり、木々の新芽もあざやかな新緑の季節となりました。新しい学年が始まりました。桜の花のようにいっせいに咲きほこる必要はありませんが、私たちも自分なりの花をさかせることができるように、日々、少しずつ努力していきたいと思います。

さて今月は「地球・月・太陽」がテーマです。私たちが暮らしている地球とは、そして毎日みることのできる月や太陽とはどのように係わっているのか調べてみました。来月にある金環日食は無事にみることができるでしょうか(晴れますように)

 

桜の花をみて

今年は桜の開花が遅かったので新学期は桜がきれいな中で迎えることができました。毎年、感じることですが、桜の花びらの色は本当に日本的だなということです。

さくらいろ(漢字ではなくあえて平仮名で書いています) という色は決して、ピンクではありません。散り始めた花びらを手にとると、白にわずかに色がついているという感じがします。この色調、そして桜の咲き方、散り方に日本人は昔から、共感を覚えたのでしょう。

桜が咲く季節は、冬の寒さから解放される季節でもあり、いっせいに咲きほこる桜から人々は命の息吹をもらっているのかもしれません。ただ、一本の桜が開花→五分咲き→満開→散り初めとなる期間は二週間程度であり、桜を求めて旅しない限り、一年でわずかな時間しか見ることのできない花なのです。私たちは自分の命の長さを知識として平均寿命○○歳だからそれくらいと思っています。だからまだまだ何回でも桜を見ることができると思いがちですが、どうでしょうか。

私自身の十数年前の体験ですが、桜の季節に「私の命はもしかしてあと数年かもしれない」と思う事態がおこりました。その年の桜は、心底から美しいと思いました。私はあと何回この桜をみることができるのだろうか、そう思って見る桜は今までとは異なる美しさを私に見せてくれたように思いました。

幸いにもそのときよりすでに十数年の年月が経ち、今年の桜も無事見ることができました。毎年、桜を見るたびに、先に旅立っていった人にもう一度、桜を見せてあげたかったなと思うのです。だから、今、共に桜を見ている人がいるならば、

「共に桜を見ている」このことを大事にしたいなと思うのです。                                     

来月(4月)のプログラムについて

テーマは「大豆について」す。大豆は私たちの食生活に深く係わっています。大豆の種類や利用法を調べてみます。 

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