サイエンスイデア便り(№105)2015年5月

今月のテーマ:酸性・アルカリ性

ゴールデンウィークが終わり、気温は一気に夏へ、でも、5月なのに日本列島に台風が近づいたりして、初夏を味わう気分ではありませんね。箱根大涌谷の火山活動のニュースが、報じられ、大きな災害が起こらないようにと祈るだけです。

さて、今月のテーマは酸性・アルカリ性です。液体の色が変わるという目で見てよくわかる実験でスタートしました。

最初の実験はマローブルーの花を使いました。和名は「ウスベニアオイ」でその名のとおり、薄紅色の花が咲きますが、花を乾燥させると青紫になり、お湯に浸すと青い液体になります。ハーブティーとして楽しまれる方も多いようです。この液体の色を身近な酸やアルカリで変化させてみました。自然の中に酸やアルカリで色が変化するものがあることを知ってもらうのが目的です。科学を理解する入り口の一つは色の変化です。見てしっかりと表現できるようにがんばってみました。

我が家のアスパラガス

春野菜の美味しい季節です。今年は裏庭のアスパラガスがびっくりするほど、大きくなり(下写真右)、その根元からは毎日、新芽が顔を出します。20㎝くらいで摘み取り、45日分ためて、まとめて料理しています。ゆでるだけで、とてもおいしくいただけます。

さて、このアスパラガス、どんな状態で植えたでしょうか。市販されているアスパラガスの苗を見たことがありますか。一般的に苗というと、青々とした小さな45枚の葉をもっている新芽を想像しますが、アスパラガスは全く違います。今の季節に収穫できる、青々としたものとは似ても似つかない、茶色くて、本当にこれで大丈夫かなというようなものです(下写真左)。その上、植えて最初の年に新芽はでることは少なく、生け花の花材にする薄い感じの葉ばかりが目立ち、心配になります。

でも、2年、3年と待つと、春になると、新芽が出てきます。あの苗の姿とは全く違う美しさです。今年はさらに、地上での発育もすごく、4月の終わりには2mを超える大きさになりました。

アスパラガスの成長をみて、つくづくと成長を待つということの大切さを教わりました。そして、見守っていた者に、きちんと答えてくれることを知りました。

子供の成長を見守ることはこれと同じかもしれませんね。アスパラガスの苗のように、見た目は美しくない(それ以上に見た目からは期待が持てない)かもしれません。となりにある他の野菜の苗の方が魅力的に映るかもしれません。でも、アスパラガスの苗のように、数年経つと期待に応えてくれるようになります。数年はもしかするともう少し年月がかかるかもしれませんが、待ちましょう。我が家のアスパラガスのように、驚くような成長を見ることのできる日がきっとやってきますよ。

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来月のプログラムについて

6月のテーマは「海について」です。私たちの国を囲んでいる海について、調べてみます。

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