サイエンス・イデア便り(№98)2014年10月

今月のテーマ:米を調べる

10月の上旬は、週末ごとに台風がやってきて色々と気をもむことになりました。

みなさんの御家庭ではどうだったでしょうか。幼稚園、小学校の運動会は無事にお終わりましたか?お疲れ様でした。台風が過ぎ去り、朝夕は少し寒さを感じる季節になりました。秋の深まりとともにおいしくなるのが農作物、お米、栗、サツマイモ等々、大地の恵みに感謝です。

さて、今月のテーマは日本人の代表的な主食、米です。前回は、ほぼ毎日食べているご飯の水とのかかわりを調べてみました。

今日は主にもち米について調べてみます。うるち米ともち米は何が違うのでしょうか。身近なお菓子も使ってみます。

 

ノーベル賞を考える

今年のノーベル物理学賞は3人の日本人が受賞することになりました。21世紀になってから、日本人のノーベル賞受賞が増えてきたことは大変喜ばしいことです。

ただ、ノーベル賞の受賞内容とりわけ物理学、化学の分野はというと、テレビ等で大きく取り上げられますが、専門的で難解だというのが一般人の印象でした。でも今年は少し違っています。それは私たちの日々の生活に欠かせない灯りに大きく貢献しているLEDについてだからです。ノーベル物理学賞がこれほどに日常生活に入り込んでいることに与えられたことはどんな世代の人たちにとって、とりわけ小中学生にとって、「本来、科学研究とは人類に貢献するものである」ということをすんなりと理解させてくれます。科学は決して万能ではありません。むしろ、原発事故の経験から科学の危うさを指摘する声も多く聞かれます。

でも、本来、科学研究とは、もっと知りたい、もっと便利になりたい、多くの人がその恩恵にあずかるようにしたい、などという関係者の純粋な願いからスタートしているはずです。悲しいかな、人間の持つ別の面が科学を都合よく利用しようとしたことから歪みを生んでしまったのかもしれません。そしてその歪みが科学不信へとつながっているのなら・・・・今回のノーベル物理学賞受賞は科学研究への思いを少し本来の形に戻してくれるならと願っています。

ノーベル賞の季節になると時々、「生徒さんの中から将来、受賞者が出るといいですね」と言われます。生徒のみなさんには頑張ってもらいたいところですが、私が理科実験教室をしている目的は少し違います。ノーベル賞受賞ニュースを始め、様々な科学的事象が関係するニュースや出来事を「わからない」とやりすごすのではなく、興味をもって理解しようと思える人を育てたいのです。子供たちの物事を考える、理解するための力の巾を広げたいのが願いです。そのために、これからも、日々、子供たちとしっかり向き合っていきたいと思っています。

来月のプログラムについて

11月のテーマは「骨、筋肉について」です。私たちの体を支えている、骨、筋肉を調べます。

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