サイエンス・イデア便り(№93)2014年5月

今月のテーマ :火山を知ろう

今月のテーマは火山です。火山を扱うと、どうしても地震の話をすることになります。3年前の東日本大震災の記憶もあるので、地震に関係するテーマは避けてきたのですが、子供たちには火山活動にも興味を持ち、知識を持ってもらいたいと願ってのテーマ選択です。

今月のテーマのもう一つの特徴は「キッチン火山学」と呼ばれるもので、食材を使って火山活動を理解する試みです。書籍や参考になるサイトもありますので、興味を持たれましたら、お子様とご覧になってみてください。

生きる力とは

今月は火山をテーマにしました。火山と関連の深い地震、そして様々な自然災害、毎年、多くの方が自然災害にあわれ、場合によっては不幸なことに命をおとされます。そのようなニュースを聞くと、もしかして自分で判断して何らかの行動を採っていれば、助かったのではないかと思われるケースがあります。

自分の命を自分で守る、ごく当たり前のことです。ただ、日常ではそのことを意識する機会はなく、訓練されることもありません。災害は多岐にわたってあり、すべてに対応することはできません。では、どうすればよいのでしょうか。

まずは過去の災害の歴史をしっかりと知ることです。その時にどのようなことが起こり、人々はどのように対処したのか等々、災害の歴史を学ぶことは悲惨な事実、

人の死という問題を避けては通れません。残酷で厳しい事実があるわけですが、その事実から目をそらすことなく、しっかり学びたいものです。その時に生き残れた人が下した判断はどのようなものであったかを知識として持つことは大事なことです。

次に自然に関心を持つことです。日常の気象を体感することです。気象予測の精度が上がり、気象情報が生活の中に入り込んでいます。決して悪いことではありません。でも傘を持っていくのも、今日の服装も何でも気象情報に頼っていませんか。朝、外に出て、空を見上げて、風を感じて、決めてみませんか(はずれるかもしれませんが)。自然と対話する、そんな習慣を持つと、自然の変化が次第と判ってきます。同じ雨でも、普通ではないように感じる、そんな感覚が大事だと思います。

科学の進歩で様々な自然現象を予測することができるようにはなりました。しかし完璧な予測はありません。まだまだ予測できないことも多々あります。予報だけに頼るのではなく、予報と自らの自然との対話で総合的に判断していく、

そんな習慣を持つことができるように、子供たちと学んでいけたらと考えています。

来月のプログラムについて

テーマは洗濯の科学です。衣類の汚れはどのようにしておちるのでしょうか。科学的にみてみます。

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