サイエンス・イデア便り(№101)2015年1月

今月のテーマ:地震について知ろう

今年は大阪でも珍しく、元旦に雪が積もりました。

昨年11月の長期予報では暖冬かと期待されたのですが、厳しい気候の年明けとなりました。遅くなりましたが、本年もよろしくお願いします。自然現象の予測はまだまだ難しいということを覚えて一年のスタートです。

自然現象で予測が困難な地震が今月のテーマです。マスコミで取り上げられているように、今年は阪神淡路大震災から20年をむかえました。東日本大震災の津波があまりにも衝撃的であったため、

大地震⇒津波、だから津波に遭わなければ助かると考えてしまう子供たちもいます。そうではなく、今までにあった大地震のことも知りながら、地震に備える正しい知識を持つのが今月の目的です。 

                                                                                                 

天災は忘れた頃にやって来る

寺田寅彦氏の言葉です。自然災害は不意にやってくるものだと自覚し、備えておくことが必要だという意味だそうです。今月、地震ということを改めてじっくりと調べると、いろいろなことが見えてきました。地震での死亡原因もその地震がどのように、一日のうちでどの時間に起こったかによって違ってきます。そのことを覚えて、これから先におきるかもしれない地震に備えておきたいものです。

地震に限りませんが、防災、減災を考えるには、まずはその自然災害について正しい知識を持っておく必要があります。ただ、単に怖いと思うのではなく、そのような災害がおきると予測されたり、あるいは災害に直面したら、その知識を正しく生かせるように、知識を生活の力にしておかなければなりません。

被災の現実は厳しく、直視できないものもあります。でも、被害の実態を知り、体験者のお話を聞き、大災害の中でいかにして命が守られたかを知ることはとても大切です。「自分の命はまず自分で守る」そんな自覚を子供たちにも持ってほしいと願っています。

20年という年月が経ち、今、神戸の街に立つと、大震災があったということを忘れてしまいそうです。ただ、この20年間に地震がなかったかというとそうではありません。記憶に新しい東日本大震災を始め、大きな地震が何度もおこっています。

日本の国土の特性上、地震は避けられないのです。地震がおきたら、その時どうするのか、この20年の節目の時に考え、話し合い、できる限りの対策をしておくのが大人たちの責務です。

そしてその内容を子供たちにもしっかりと伝えておく、

皆さんの御家庭でも、防災、減災対策、よろしくお願いします。

来月のプログラムについて

2月のテーマは「音について」です。音を視覚的にとらえることと、音と光の関係など、実験しながら確かめます。

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