サイエンス・イデア便り(№99)2014年11月

今月のテーマ:骨、筋肉について

11月も中旬となり、今年も40日あまりとなりました。北国では積雪のニュースも聞かれ、冬が駆け足でやって来る気配です。暖房のことを考えるとできるだけ暖かい冬であってほしいと願うところです。

さて、今月は私たちの体を支え、動かすのに重要な骨、筋肉をテーマにしてみました。前回は骨について扱いました。今回は筋肉です。筋肉と聞くと骨格筋を思い浮かべますが、それ以外の筋肉についても調べてみます。それ以外の筋肉とは・・・正解はお子様にお尋ねください。

再生医療を考える

今月のような人体に関連するテーマを扱う時、私たちの体とは驚くほど緻密な働きをしているのだなと感じます。科学の中でも生命科学、再生医療の分野は近年、目覚ましく発展を遂げています。今年はiPS細胞の実用化、臨床での適用も始まりました。再生医療が体のいろいろな組織を作り出すことが可能となっていることは否定できません。近い将来には不具合のある内臓や組織を人工的に作ったもので代替することができる社会が到来するのでしょうか?みなさんはどのような展望をお持ちでしょうか。

私の学生時代、1970年代には21世紀には多くの病気が克服されており、人工臓器も多用されていると予測されていました。しかしながら、現実はそうではありません。私たちにとって、人工臓器はまだまだ夢の領域です。なぜなら基礎研究的な分野では可能ではないかと思われるものも、研究が進展し、実用に向けてとなると多くの障壁が現れます。それを乗り越えるには膨大な労力や金銭が必要となります。人体とはそれほど複雑で又、緻密に構成されているのです。

例えば、今月のテーマの一つ、骨ですが、人工骨や人工関節はすでに実用され、恩恵を受けておられる方もたくさんおられます。しかし、人工骨が骨のすべての機能を備えているわけではありません。骨の内部で行われている造血機能、これは実用化には至っていません。骨の学習をするとき、今回はとりの骨をみてみましたがわずか5㎝ほどの長さの骨の中に驚くほどたくさんの機能がありました。私たちの科学力、技術力でこのすべての機能を有するものを作り出すのは可能でしょうか?今の子供たちの世代が世界を支える年代となる頃、

今世紀中頃には・・・・・・希望を持ちたいですね。

私が70年代に持った科学的、医学的な希望を子供たちにも

是非、持ってほしいと願っています。その希望を持つためには、まずは「私たちの体の諸器官が素晴らしい機能を有しているということをしっかり知ってもらいたい」このことも今月のテーマ選択のひとつのねらいでもあるのです。

来月のプログラムについて

12月のテーマは恒例の「光のこと&クリスマス工作」です。今年のクリスマス工作は?・・・楽しみにお待ちください。

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