サイエンスイデアだより №39(2009年11月)

今月のテーマ : 人体の不思議

寒さが実感できる季節になりました。今年もあと1ケ月、12月になると、何となく気忙しくなりますね。今年はまだあまり寒い日が少ないので、今のうちに、できるだけ大掃除をと思うのですが・・・・・・・        

さて、今月は私たちの体のことがテーマです。1回目は口について、その消化の働きについて扱いました。日頃、特別に意識せずに、食べ物を噛んで、飲み込んでいるわけですが、このことには、どんな意味があるのでしょうか。噛むことの重要性を少し理解できたでしょうか。2回目はタンパク質や脂肪の消化についてと、呼吸について扱います。今月の実験を通して、自分たちの体に、少しでも目をむけることができるように願っています。

甘いのは好き、嫌い?

今月の実験で、アミラーゼによって、デンプンが分解し、麦芽糖ができていることを確認するために、煮詰めて水飴をつくりました。その水飴をなめての子供たちの反応は様々です。

甘くておいしい、あまり甘くない、まずい・・・・確かに、この水飴は甘さはほんのりしか感じられません。そして、片栗粉が原料ですから、少し、粉くさい感じが残っています。あくまでも、甘くなかったものから、甘いものができることを実感するための実験、試食ですから、市販品の水飴のような甘さはありません。飴という言葉から、キャンディーを思い浮かべていた子供さんにとっては期待はずれの味なのかもしれません。

さて、甘さは好きか嫌いかと聞かれると皆さんはどうでしょうか。

甘さは味覚の一つですが、苦味や塩味ほど敏感に感じられるものではなく、一定量になって始めて感じるもののようです。一方、苦味や塩味は幼児にとっては好ましくない味に感じるのに対して、甘味は心地よい味と感じられるそうです。甘味は年齢差がなく、受け入れられる味ということができます。また、疲れた時に甘いものが食べたいと感じるように、エネルギー源になるものが多いのではないでしょうか。(ダイエットの大敵ですが)

では子供なら甘いものが好きかというと、そうでもないお子さんが多いようです。お菓子は好きですが、甘い味より、塩味を好むお子さんも結構おられます。私は甘さということで、連想するのは「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家です。小さい時にこの絵本を読んだ時に連想した、いつでも食べられる甘い家、あこがれました。でも最近のお子さんの味覚だと、甘いお菓子の家をワナにして、子供たちをとらえようとした魔法使いのおばあさんの作戦は失敗するかもしれませんね。

「魔法使いのおばあさんへ、新しい家のデザインが早急に必要です。塩味系のお菓子も使って、家をお作りください。」ということになるでしょうか。       

来月(12月)のプログラムについて

テーマは、「光のこと」です。光の実験とクリスマス工作を予定しています。

 

お知らせ

1118日に関西テレビよーいドン(月~金曜 あさ9551125)の取材がありました。放映は123日(木)または4日(金)の予定です。

 

 

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