サイエンスイデアだより №36(2009年8月)

今月のテーマ : サイエンス・クッキング

8月は夏休み企画で、少し楽しみながらサイエンス。パンはなぜ膨らむのでしょうか。ホットプレートで焼いたパンの味はどうでしたか。小玉スイカを使い、中身はフルーツポンチに、外皮でスイカランタンを作りましたね。ろうそくを灯して楽しめましたか。スイカのランタンは切り抜かれる目、鼻、口にそれぞれの子供の個性が出て、見ていて楽しかったです。

2回目の今日は電子レンジで「アメリカンドック作り」に挑戦です。そもそも、電子レンジでどうして加熱ができるのでしょうか。あたたかくなる場合、ならない場合を実験して確かめます。電子レンジでのお料理に絶対に必要なものは何でしょうか。

危険を予知する努力

8月もお盆の頃をすぎると、秋が近づいてくるような気がします。子供たちの夏休みも終わってしまいました。インフルエンザの影響で少し短い夏休みでした。

今年は梅雨明けが遅く、梅雨明け後、少し夏らしい天気が続いたと思ったら、台風の影響でまた、雨が降り、やっと晴れが続き始めたら、もう、ツクツクボウシが鳴いています。大雨による被害も大きく、今更ながら、洪水の凄さを感じます。以前と異なり、気象情報の精度も高くなっている現在においても、予測できない自然災害はまだまだあるのだなと実感しました。

気象予報もなく、もちろん地震予知情報もなかった時代の人々はどのように災害を予測していたのでしょうか。一例ですが、現在はあまり見かけなくなった「三毛猫」のオス(「三毛猫」はメスが多く、オスは貴重であったそうです)は嵐を予兆したと言われています。そのため、漁師は「三毛猫」をとても大事にしていました。「三毛猫」のオスではありませんでしたが、第二室戸台風のときに当時の家で飼っていた猫が台風の来る2日前に大暴れしたことを覚えています。亡くなった祖父が、猫がこれだけ暴れるのは、必ず台風が来ると言ったことをはっきりと覚えています。

近年、動物の予知能力を科学的に探求する研究がすすめられています。身近な動物たちは私たちにいろいろな事を知らせようとしています。けれども、残念なことに、動物たちが危険を察知し、それを飼い主に知らせようとしても、人間の側の感受性が鈍っていては、動物の予知能力を生かすことはできません。

動物の予知能力を生かすには、私たち人間も、本来持っていたであろう能力を生かす努力が必要なのではないでしょう。成文化されたり、数値化されたりしている判り易い情報を受け取る一方で、動物たちが発する情報を捕らえる努力をしてみましょう。

動物だけでなく、自然は私たちに情報を発信しています。

たとえば、天気予報にだけ頼るのではなく空をみてみましょう。

「夕焼けの翌日は晴れ」「朝焼けは雨」といいます。

さて、明日のお天気は?

動物を含め、自然と対話しようとするヒトが増えてくれるのが私の希望です。

来月(9月)のプログラムについて

テーマは、「バランスをとる」です。重心とは何かを理解し、バランスをとるとできることを実験しながら確かめます。バランスをとることを利用したものを作りたいと考えています。

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