サイエンス・イデアだより №27(2008年11月)

今月のテーマ : 骨、筋肉について

11月も下旬になり、冬が近いなと感じることの多い今日このごろです。今年もあと

30日あまり。年齢を重ねると、一年が早いなと感じています。

今月は私たちの体に目をむけてみました。体を支えている骨や筋肉について、いろいろと調べてみました。

13日は骨について、プラスティックの骨標本を使って、いろいろな形の骨をみてみました。骨を扱うと、「骸骨は気持ち悪いからイヤだ」という子もいますがそのようなこともなく、4Dパズルの骨標本にエキサイト、初めてにしては短時間で組み立て完成しました。次回の筋肉の4Dパズルが楽しみです。その他には、骨が私たちの体を支えることや、大事な内臓を守ることを実験して確かめました。

27日は筋肉について、骨格筋だけでなく、内臓の筋肉「平滑筋」や特別な筋肉「心筋」を観察します。違いがわかるでしょうか。時間があれば、4Dパズルの筋肉標本組み立てにチャレンジです。うまくいくでしょうか。

子育てが終わるのは

わが家の娘2人は25才と22才、とっくに成人していますが、子育てが終わっているのかどうか、「終わりました」と宣言できないまま、きてしまいました。法律的な親の養育義務はいつまでなのでしょうか。義務教育までは本当に意識しますが、高校に入り、大学受験の頃になると、親は養育義務というよりは、経済面での支援だけになっていきます。子供には家族という人間関係よりも、もっと魅力的な人間関係や環境が存在するようになり、自然と、親から離れていくようになっていきます。

自然界をみると、多くの動物の子育ての終了は人間よりもずっと早く、概ね、母親は次の子供を妊娠するまでに、子供を自立させてしまいます。人間の世界では考えられないことです。近年までの日本が貧しかった時代には、子育ての終了はもっと早かったのではないでしょうか。

経済的な豊かさが、親の側からの経済的支援を可能とし、私たちの子育ての終了を遅らせているのならば、それは本当に幸せなことなのでしょうか。

と、ここまで、子育ての終了をテーマに書いてきたのですが、実は、わが家は今月、大きな転機を迎えています。まず長女が23日に結婚しました。完全に飛び立っていく、そんな気分です。大学4年生の次女も遠隔地への就職が決まりつつあり、こちらも、来春にはわが家から飛び立とうとしています。親として、その現実を受け入れることの厳しさを感じている今日この頃です。子育ては子供を育てている一方で、親も人間として成長していけた期間でした。それが終了する、親がこれからの人生をじっくりと自分自身で歩んでいくことを求められているのです。

青春-朱夏―白秋―玄冬、人生を4区分した表現ですが、白秋世代の入り口に立つ時になったのだなと自覚しています。季節は晩秋です。秋という文字に少し寂しさを感じている毎日ですが、教室で子供たちと接しているとその現実も忘れます。科学の楽しい世界にいる限り、いつまでも青春だと言い聞かせている毎日です。

来月(12月)のプログラムについて

12月は「光と色を考える」をテーマとします。私たちが見ている、いろいろな色は光とどう関係しているのでしょうか。実験の後、発光材料を用いて、クリスマス工作をします。最終日にはお楽しみが待っています。

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