サイエンス・イデアだより №021(2008.5.27)

今月のテーマ : 台所にある白い粉

 

ゴールデンウィークには夏のような気温になったかと思ったら、中旬には気温が低下、片付けた冬物を引っ張りだして、着てみたり、今年の5月は気候変化の激しい月ですね。

海外では、ミャンマーのサイクロン被害、中国四川省の大地震とまだまだ私たちは自然災害には打ち勝つことのできません。

自然災害で尊い命が奪われない日々を私たちは手に入れることができるのでしょうか。台風や地震の予知やその伝え方など、有用な情報が活用されなかった現状など、多くの課題が私たちには課せられています。

まずは被災地の一日も早い復旧を願ってやみません。

 

今月は台所にある食用の白い粉をテーマにしてみました。

13日は代表的なイモ類、じゃがいも、さつまいもから取れるでんぷん:かたくり粉、わらびもち粉を採取してみました。

一袋の粉を作るには、多量のイモ類が必要なことが、理解できたのではないでしょうか。どちらのおイモからも、白い粉を採取することができました。

27日は2種類の小麦粉の違いを検討してみます。小麦粉は昨年来より、高騰を続けており、パン類がまた値上がりしました。だんだん貴重になる(少しオーバーですが)小麦粉を使って、実験します。

その後、おうどんにして、試食してみようと思います。おうどんは上手にできるでしょうか。楽しみです。

 

 バカ貝ってだれがつけた名前なのでしょうか

5月4日に長女が友人と潮干狩りにでかけ、夜の遅い時間にバケツ半分くらいの貝と共に、帰宅、潮干狩りは主にあさり、はまぐりを採りにいくのでしょうが、持ち帰った貝の3分の2以上はバカ貝でした。

バカ貝は別名あおやぎとよばれ剥き身は販売されていますが、貝はほとんど市販されていません。その理由は、バカ貝は貝殻がやや薄く、こわれやすいこと、そしてあさりのように塩水につけておいても、砂を吐かないためです。

そのため、下処理に手間がかかるため、潮干狩りで採っても、捨てていく人がほとんどだったとか、「かわいそうだから拾ってきた」とのこと。

バカ貝は概観や大きさはあさりに似ており、知らなかった時はあさりと同じように調理して、砂をかむことがよくありました。でも、インターネットで下処理方法を調べ、砂だしさえ上手にすれば、美味しく食べることが出来ることを覚えてからは問題解消です。

今回も少し手間でしたが、すべて、捨てることなく、3日かけて食べました。

 

それにしてもバカ貝とは、貝に失礼な名前をつけたものです。

インターネットで調べてみると、貝が口をあき、舌を出している様や口を閉じるときに、自分の舌をはさんでしまう様を見てつけられたとか、あるいは、採れる時はバカほど採れるからとか、説はいろいろあるようです。

貝の側から「差別用語だ」と文句をつけれそうな話ですが、名前がつけれた経緯には人間だけの価値観や物の見方が感じられ、考えさせられるものがあります。

人は誰しも自分自身の持つ「ものさし」でものごとをはかり、判断します。もちろん、自分の「ものさし」は正しいと思っています。でも、人の持つ「ものさし」に絶対はありません。必要に応じて、色々なことを判断し、実行していかなければ、日々の生活は営めません。

ただ、最近、この「ものさし」がやや狂っているのではないかと思えるような人が増えていると感じているのは私だけなのでしょうか。そうだったら良いのですが・・・・・・・・・

夏休みプログラムについて

少し、早いですが、夏休みの企画です。2学期制になり、夏休みがやや短くなっていますので、日程調整が必要かと思います。8月は御家庭での計画も考慮して、教室の開催日を決めたいと思います。時間はいつもより、少し長めに設定し、時間も夕方ではなく、午前中からでも可能かと思います。6月中に実施日、テーマを決めたいと考えています。よろしくお願いします。

 

来月(6月)のプログラムについて

 「地球温暖化って何か」をテーマにします。7月に北海道洞爺湖で開催されるサミットの主要テーマであり、今年は年初から環境をテーマにしたテレビ番組もたくさんあります。でも、今更、聞けない疑問や判らないこともたくさんあるように思えるのですが・・・・6月はいくつかの実験をしながら、そんな疑問を少しでも解消できたらと考えています。 おたよりをお読みになって、あるいは疑問点やご要望など、どんなことでもご遠慮なくお申し出ください。今後の参考とさせていただき、改善できる点は改めていきたいと考えています。

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