サイエンス・イデア便り№129(2017年5月)

今月のテーマ:豆を知ろう

夏を予感させる季節になってきました。沖縄、奄美地方はすでに梅雨入りしたとか。梅雨、そして暑い夏と、少し憂鬱な季節が近づいています。今年も猛暑になるのでしょうか?電気代が心配になってきますね。

今月は豆がテーマです。改めて、豆類を調べると種類の多さに驚きます。そして、世界各地であるいは日本各地でその地域特有の豆料理があることに気付かされました。大豆や小豆以外はあまり使うことのない豆類ですが、これを機会に違う豆料理に挑戦してみようかなと考えています。

 

生物の一員として

今月、豆の説明する前に「生物の分類」について説明してみました。豆は植物に分類されるのですが、では植物の反対はと質問すると、「動物」という答えがなかなか出てきません。生物の分類として話しをしているのですが、植物の反対は「生物」という返答も少なからずありました。

動物が生きているという認識は間違いなく持っているのですが、植物が生きているという実感は乏しいようにも思われました。特に豆類のように乾燥して堅い状態で触ると、ここに命が存在しているとは実感しづらいのかもしれません。今月のテーマを通して、生物というものをしっかり教えなければと再認識しました。

私たちは日常の糧として、たくさんの植物、動物をいただいています。生き物の命をいただいているという点では植物、動物の違いはないのですが、どうしても動物の命の方が重いように感じてしまうのは私だけでしょうか。動物はその生死がはっきりとわかり、食糧とされる動物が生命活動をしていた様は連想できます。では植物はどうでしょうか。発芽→成長→開花→結実などなどと文字にすることはできますが、植物の命ということを実感できるかというと疑問が残ります。植物の命を認識してほしいというのではありませんが、植物にも命を育む営みがあることをしっかり覚えて欲しいのです。

緑の季節です。庭の木々も濃い緑の葉をどんどん茂らせています。これからの暑い夏に向かって、ひたすらに葉を茂らせているように、感じてしまいます。こんな植物の営みからしっかり命を感じ取ってほしいのです。

命が軽視されがちな時代です。自分の命は大事だけれども、ひとの命はどうなのでしょう。違う動物の命はどうでしょうか。

植物の命はどうでしょうか。

地球という大きな生命体の構成員として、全て欠くことのできない命です。新緑のまぶしいこの季節、すべての命を大切に覚えたいなと思っています。

来月のプログラムについて

6月のテーマは「力とエネルギー」です。

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